シリーズそばの健康について考える vol.1 江戸時代から知られていた健康食「そば」
こんにちは、金生庵の四代目です。
本日から「豆そば知識」のひとつとして“健康に良いそば”について皆さんと考えながら、語って行きたいと思います。
江戸のころより知られていた!?まずは蕎麦の生い立ちから
蕎麦の歴史についてはこれまでの豆そば知識でも少し書いてきたのですが、蕎麦は江戸時代の中ごろいわゆる元禄時代と呼ばれるころから都市部を中心に「そば切り」として誕生しました。
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「そば切り」とは今で言う「そば」のことで、細長く切っているから「そば切り」と最初は呼ばれたそうです。
そもそも「そば」は枯れた土地でも容易に栽培できる強い作物で、これをお湯で練り「そばがき」として食べ始めたようですね。
江戸時代も中ごろになりますと、それまでの戦国の世の中から次第に安定した世の中へと変わり、特に文化的に人々が発展した時代、、とされてますね。
そう、次第に人々は「食べ物」にも工夫をするほどの余裕がでてきたというわけなんです。
そのころから知られていた体に良い食べ物
元禄10年(1697年)に刊行された「本朝食鑑(ほんちょうしょっかん)」によれば、すでに蕎麦は体に良い食べ物として紹介されていました。
これは簡単に言えば食材の百科事典のようなものなのですが、その中にはこんな風に書かれています。
- 蕎麦を食べると気分が穏やかになり、食欲が沸く
- 蕎麦は胃の働きを活発にし、腸を強くする
- 蕎麦湯は健康に良い
さまざまな食べ物にあふれている現代と違って「和」の食べ物しか存在しなかった時代から蕎麦は健康に良いということがわかっていたんですね。
人々にとってとても身近な健康食「そば」
今ではちょっと歩けば見かけるコンビニエンスストア。
そのコンビニと同じ位、江戸時代はそば屋が存在していました。
「一町一軒」。
今よりも街割りが細かかった江戸時代、一つの町に一軒は必ずそば屋があったそうですから「蕎麦」が日常的な食べ物であったことがわかります。
もともと「そば切り」の食べ方は今で言うところの「もりそば」、つまり冷たい汁にそばをつけて食べるスタイルが最初だったんです。
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その後温かい汁をかけて食べる「かけ」そばが生まれ、それからさまざまな蕎麦が生まれました。
肉や玉子などのたんぱく質。海苔・わかめなどのミネラル、魚に野菜…さまざまな食材とも愛称が良い蕎麦。
次回からは蕎麦の栄養についてもう少し詳しくご紹介しようと思っております。
一日いっぱいの蕎麦で健康を!